四季工房だけが行う手間ひまかけたオリジナルの家づくり

株式会社四季工房 手間ひまかけた家づくり

最初は反発していた大工さんたちの意識が変わる 2

 さっそく大工さんに相談したところ、何とか梁だけは交換できるということで、手直しをしてもらいました。私はこのとき、大工さんたちが周りの木を少しも傷めることなく、とても見事に梁を交換してくれたので、「大工さんの技術ってすごい」と感嘆し、それ以来、彼らを見る目が変わってしまったほどです。
 ところが、こうして一棟、二棟……と手加工で建てていくうちに、最初は私の方針に反対していた大工さんの中から、
 「やってみたら面白い!」
 「昔を思い出す」
 「これがほんとうの大工仕事というもんだ!」
 という声が上がってくるようになりました。仕事が面白くなると、自分が建てた家に対する誇りも自然と湧いてきます。気がつくと、大工さんのほとんどが
 「手直し工事が多いのは大工の恥だ。自分が建てた家からは、絶対にクレームを出さないようにしよう」
という気持ちで一致していました。
 彼らにだって、昔は日本の木を手加工して、木造軸組工法(柱、梁、筋交いなど、家を支える主要な骨組みを木でつくる在来工法)で家を建てていたのです。ところが、新しい建材や、プレカットが普及し、その変化に対応していけない大工さんは、「時代遅れ」と言われるようになりました。彼らの多くは、「時代の流れとはいえ、こんなに新建材だけを使った工法にしてもいいのだろうか」と迷いながらも、これも時代の変化だから仕方ないと受け入れてきたのです。その結果、新建材とプレカットによる楽な建て方がすっかり定着してしまい、なかなか後戻りできなくなった大工さんが増えてきたというわけです。
 たしかに、木材を接着剤で張り合わせた「集成材」にも利点はあります。音楽ホールのように非常に大きな空間をつくるときは、「大断面集成材」を使ったほうが有利ということもあります。けれども、ごく一般的な木造の二階建て住宅をつくる場合には、これらはほとんど必要ないといえるでしょう。
 日本の森林は、世界に誇る優れた伝統工法を支えてきた立派な木が大量に眠っているというのに、どうしてあえて集成材や新建材を使わなければならないのでしょうか。大工さんだって、ほんとうは、多少手間隙かかっても、ほんものの木を使って自分が納得できる仕事をし、お客様に喜んでいただきたいと思っているはずです。
 そんな私の考えを知り、共感してくださる職人さんもたくさんいます。志が高く、腕の良い大工さんや左官屋さんや建具屋さんが、しだいに私たちの会社に集まってくれるようになったのです。こうして、国産の無垢材だけを使った家づくりを本格的に始められる態勢が、少しずつ整ってきました。

最初は反発していた大工さんたちの意識が変わる  12
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